東京美学倶楽部

東京第一支部

ただ、美が残る

ただいま《美学を楽しく学ぶ哲学ベーシック講座》を開催しております。
詳細は下記よりご確認ください。

東京美学倶楽部のご案内

こんにちは、東京官学支援機構(TASO) 理事で美哲メディエーターの井出淳子です。

東京官学支援機構は前身の三思会から2020年に名称を変更し、「国とともに人文知を守る」という理念のもと日本の人文知領域への支援を行ってまいりました。

当機構は哲学や美学に代表される人文知の研究に関わる中央官庁所管の行政法人、公益法人、国立大学法人等の諸活動を支援しています。
現在、リベラルアーツの研究に係る国策の情報収集や分析、人文知にフォーカスしたデータベース構築、通信、出版、ドキュメントミュージアムの運営などの活動も行っています。

私自身、哲学の持つ価値を「知る」「伝える」「守る」の三つを柱に活動をしてまいりました。2023年、哲学から美学に進化をはかり「東京美学倶楽部•東京第一支部」を立ち上げ、日本の知の発展のため哲学そして美学の確立を目指して参ります。

美学・哲学といえば皆さまはどんなイメージをお持ちでしょう。

哲学は実社会には使えない学問、頭の中だけで役に立たない学問、カビ臭い、堅苦しいもの。
美学にしたら、意識高い系が語る芸術ウンチクに過ぎないといった感じでしょうか。

どちらにしても自分の仕事や人生に関係のない、交差することのない分野だと思う方は多いでしょう。

ですが、その思い込みが世界の中の日本の現状に現れています。

日本は世界、とりわけ他の先進国とは違う流れに乗っている。
ソリューションだけではなく、アカデミズム、環境や人権などさまざまな分野でガラパゴスといわれグローバルな波に翻弄され続けています。

何が違いをつくっているのでしょう。
他国にあって日本に欠けているもの

それが哲学、そして美学だとしたら、、、

哲学はグローバル・デフォルトだった

では、世界はどよのうに哲学をとらえているのでしょう。
ちなみに美学は哲学の数ある分野の一つです。

実は、哲学は稼げる学問です。

欧米のトップ企業の創始者、CEO、起業家、投資家などの多くが哲学を学んでいます。
コンピューターサイエンスなど理数系の才能が集まる米シリコンバレーでも哲学を学んだ起業家は想像以上に多くいます。

例えばPayPalの創始者ピーター・ティールは哲学者ルネ・ジラールに師事し哲学の学位を取りました。アップルやGoogleは専属の弁護士を雇うように「イン・ハウス・フィロソファー(顧問哲学者)」をおいています。

このように哲学は積極的に経営に応用されています。米国では哲学は有用な学問として、優秀な学生が哲学科に集まってきています。

日本とは違い、哲学は稼げる学問という認識があるからです。

哲学の本場、欧州では米国以上に哲学に価値がおかれます。

オックスフォード大学の看板学部「PPE」は哲学、政治学、経済学の頭文字になります。
フランスの大学入学資格試験「バカロレア」には文系理系ともに哲学は必須科目です

哲学は役に立たない、稼げない学問の代名詞といったイメージは日本だけのものです。

なぜ哲学が重視されるのか

哲学は古代ギリシャに端をもつ「〇〇は何であるか?」という問いから、「世界と人間の真理」を考え究める学問です。

哲学はあらゆる知の出発点となり、長きにわたって知を生み出し続けています。
また「基礎学」として学問の根本に関わります。例えば、科学がいかにして科学として成り立つのかといった、その学問が学問として成立する条件を基礎づけます。

学問は哲学を出発点として図のような構造になっていて、全ての学問は哲学を通してつながっています。
そして、枝分かれするごとに抽象的な「考究する学問」から具体的な「使用のための学問」、つまり使うことを目的とするを実学に変化します。

抽象的な考え方は世界や物ごとを俯瞰するためのメタ認知力になります。新しい発想、応用力、はメタ認知ができなければ生じ得ません。

哲学は稼げる学問だと前述しましたが、哲学は実学ではありません

哲学の思考を答えのない問題の解決、他との差を生む発想力、メタな視点をビジネスにあてた効果として稼げるという結果がでているだけです。

稼ぐために、経済のために、人間と社会に仕えるために哲学は在りません。

しかし、経済でまわされる世界では結果だけが一人歩きをしていく事態が起こります。

日本でもいくつかの企業は哲学を取り入れはじめています。それは、実学として本来の姿から乖離した哲学を取り込んでいるだけです。

昨今の大学も知としてのアカデミズムよりも使える学問として実学の重視をうたい、実学に軸を移した大学も多数あります。哲学を実学として取り込み、ますます私たちは目に見える実学の部分しか知らない状態になります。

知の出発点であり、知を生み出し続ける哲学が、知を消費する実学に飲みこまれている

実は今、世界でも哲学は経済に歪められ、その影響で停滞しする傾向にあります。それが反転し、人々の思考、物事の概念、倫理などがゆらぎ、現実が停滞もしくは後退する可能性もあるといえます。
それは実学の発展にも影響が及ぶことになり、実学に強く支配される日本はまた翻弄されるでしょう。

美学とは「美の哲学」です

そんな現状で美の哲学としての「美学」は実学への偏りを免れて独自の進化を遂げました。
美の哲学であっても芸術を語るわけではありません。

変貌していきつつある哲学に代えて美学を掲げる。
結果として、哲学より哲学的な結果を導きだせる。

それが美学です。

皮肉にも、ある意味これから一番稼げる学問といえるかもしれません。

哲学の一分野の美学を取り出し、哲学の復活とともに、日本の未来のために広めていく。

美学を通し、哲学を知る、伝える、守るを行う。
「東京美学倶楽部•東京第一支部」の目指すところです。

国とともに人文知を守る東京官学支援機構(TASO)が提供する最新の美学のエッセンスを余すことなく皆様にお伝えいたします。

美学を学んでいく上で哲学的な考え方も必要になってきます。
あまり哲学に触ることがなかった方にも美学の理解を深めるため、哲学の思考を養っていただきます。

「東京美学倶楽部•東京第一支部」は美学と哲学の双方を同時進行で吸収できるよう設計しています。

そして、当倶楽部は学ぶことが目的ではありません。

美学・哲学を知った視点での世界を眺めていただき、美学・哲学を含む人文知を伝え、守る側に立っていただく。
その上で、美学・哲学が人生に仕事に活かされるという結果を得ていただく。

そのためにはただ学ぶのではなく、活きた学び、アクティブラーニングとなるよう力を入れて進めて参ります。

「東京美学倶楽部•東京第一支部」の詳しくはメールにてご案内いたします。
また、美学の情報もお届けいたします。
下段の申し込みフォームからご請求ください。

不透明な時代になったわけではありません。
時代とはそもそも不透明なものです。
日本のこの先のため、美学・哲学を含む人文知を守る。
そのために私たち自身がより深く考える力を持つ。

美学と哲学はあなたの考える力を大いに養い、これまでにない世界の存在を示してくれます。

この国に理智の風が吹くよう願いをこめて
「東京美学倶楽部」は活動をしてまいります。

国とともに人文知を守る
東京官学支援機構(TASO)

日本の哲学研究を支援しています
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